
三宮正満(ロマンティーク・オーボエ)&平井千絵(フォルテピアノ)による、ヴィダーケアのオーボエ・ソナタ集 です。
ジャック・クリスティアン・ミシェル・ヴィダーケア(1759~1823)はフランス革命期、激動のパリで活躍した作曲家。 革命直後、これまで音楽家の有力な擁護者だった貴族たちは没落し、環境は激変しましたが、ナポレオンの王政復古と共に再び華やかな サロン文化が復興しました。
この時代は楽器の開発が進んだ時期でもあり、オーボエもキーシステムを含め多くの変更が加えられ、現代の楽器の原型ができました。 今作で三宮が吹分ける2種の楽器は、この時代に作成されたオリジナル楽器で、楽器の機能、音色共にヴィダーケアを演奏するに相応しいものです。
作曲当時の楽器で演奏するという事は、相応な技術的な困難を伴うものですが、三宮の演奏はあくまで伸びやかで、聴く者がそれを意識する事は ありません。
平井の闊達な演奏もあり、パリの華やかな雰囲気が蘇ります。 名手の演奏で隠れた名曲を再発見する喜びにあふれたアルバムです。
ヴィダーケア作曲
デュオ・ソナタ 第1番 ホ短調
デュオ・ソナタ 第2番 ハ長調
デュオ・ソナタ 第3番 ヘ長調
品番:FOCD9727