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 平井千絵のブログ 「オランダ フォルテピアノ だより」 はこちら!

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 ここには、ブログ 「オランダ便り」 開設(05年12月)以前の日記や、過去の 「What's new」 が置いてあります。


  


2005年7月1日

 6月になっても寒かったオランダにも、なんとか夏がやってきたようです。
 と言っても外を歩いて気持ちがいい!・・・という日は実はあまりなかったりするんですが。 なんと言ってもここはフェルメールの時代から有名な(?!) 幾重もの雲が空を覆う国、そして平地ゆえにびゅーびゅー吹きつけてくる風!!
 でも、たまにピッカリ晴れた日があったりすると、もう何も考えずに外に飛び出して太陽を浴びたくなります。そして朝から洗濯機を回したくなります。

 先週末はプライベートのコンサートで、アンナー・ビルスマ氏の弟さん所有のサロンでヴァイオリンとのデュオコンサートをしてきました。
1830年初頭の ブロードウッド とオランダ製の ジラフ ピアノ(6本ペダル)が置いてあり、両方を使ってちょっとお遊びっぽく楽しい演奏会でした。
しかし ジラフ ピアノは、調律が大変です! これはやってみるまでわからなかったことでした・・・。実は私の力ではチューニングピンがうんともすんとも回らず、ビルスマ氏に手伝ってまわしてもらったのでした。ピンの大きさも関係しますが、位置がグランドとはまったく違うので、やりにくかったです。


2005年6月1日

  初めてのイスラエル

真夏のテル・アヴィヴからハーグに帰ってくると気温差10度!
もうなんだかあたまがくらくらです。

 出国前、まずスキポールでの搭乗ゲート前で綿密な調べ(?!) を受けて すでに めげ気味 の私でしたが、現地に着いてみると、トロピカルな空気にホリデー気分になってしまったのでした。
それに、聞いていたほど頻繁には、銃を持った兵隊さんを見かけることはありませんでしたし。ところが! 翌日町をまわってみると、公共施設には必ず ”武器置き場” (兵隊さんたちのためですね)が設置されていたのを発見、これにはさすがにショックを受けました。

しかし、町が活気に溢れている!
ところで、クラシック音楽に対する人々の興味は大きいとは思えませんでした。
大ホールで行われたガラコンサートの観客席では、携帯の音は鳴る、おしゃべりはするわと言った状態で、これまた予想を裏切る事実を知ることとなりました。
今回使った楽器はアメリカのメーカー Thomas & Barbara Wolf のものでしたが、普段は大学の一室に置かれているという管理のせいか、音が眠っているような印象を受けました。やっぱり楽器っていつも使ってないと機嫌が悪いですね。
2回のコンサートとも、お客さんはとてもフレンドリーで熱心でした。

タミーがヘブライ語でフルートについて説明したので私も負けじとピアノについて説明。・・・と言っても英語で、ですが(笑)
イスラエルには計 2台のフォルテピアノがあるそうです。何年か前に政府が音楽に対する補助金を大幅にカットしたことで、古楽器に対するサポートシステムがなくなってしまったのだそうです。

『それでも僕たちが生活をエンジョイできるのは、兵士たちのおかげなんだ』 と語った 8歳の男の子の言葉が印象的でした。

   


2005年2月10日
東京築地にある浜離宮朝日ホールで、2005年2月19日(土)午後6時開演
平井千絵 フォルテピアノ リサイタル のお知らせです。

 小島芳子先生が生前お使いになっていらした、 クリストファー クラーク作のワルターモデルのフォルテピアノを貸していただけることになりました。(2004年5月14日秀美さんとのコンサートで使用した楽器です)  調律はガンバの福沢宏先生です。とても贅沢なコンサートが実現し、ワクワクしています。
 プログラムですが、ピアノに合わせて、初期ベートーヴェン中心のプログラムにいたしました。
 ヘスラーについては全く知られていない作曲家ですが、この ”ファンタジーとソナタ” は C.P.E.Bach を彷彿とさせる突拍子の無さ、当時のロシアンピアニズムが垣間見える、チャーミングな曲です。
 また、モーツァルトの ”ソナタ楽章” については、未完であり、弟子のシュタトラーが補筆していることが面白い点で、また素晴らしい曲でもあります。
  ベートーヴェンの op.31-3 は彼らしいユーモアたっぷりの曲、op.2-3 はフォルテピアノならではのオーケストラ的なカラフルな響きと当時としてはセンセーショナルなピアニスティックな魅力が満載です。
 ヘスラーとベートーヴェン、ハイドンというつながりは濃く、(ベートーヴェンは op.2の3曲をハイドンに献呈していますし、師弟関係でもありました!)  へスラーとモーツァルトは前者のツアー先で親交を深めたといわれています。
 ベートーヴェンの二つのソナタ、という大骨を中心にお楽しみいただければと思います。
  

 
2005年1月28日

 ハルシオンアンサンブル初めての”発売用CD”セッションのため、ベルギーのゲントに行ってまいりました。今年の夏にベルギーのレーベル Passacaille (パサカーユ)から発売されます。

 録音したのは、Beethoven と Von Lannoy のクインテットです。
ベルギー ゲント
フランドル伯の居城より

 それぞれの曲の作曲された年代には15年程度の差しかありませんが、19世紀をまたぐその15年に起こった大きな音楽的言語の変化が反映された、興味深いカップリングとメンバー一同自負しております。

 前者は言うまでもない名曲ですが、ベートーヴェンを深く尊敬・崇拝したラノワのクインテットは、古典派の整然とした枠組みの構成の中に初期ロマン派の香りを吹き込んだ、魅力溢れる一曲です。
まるでピアノコンチェルトのようにピアノが活躍して聞こえるのも、この時代のピアノを含む作品の特徴です。

 レコーディング会場は、お決まりのようにものすごーーーーく寒く、かじかむ手をどうにかごまかしながらの録音でした。ノイズをカットするために泣く泣く空調は切る…のが録音現場の”いつものこと”なんですよね。スポットライトのノイズまでカットし、最後はデスクライトで手元を照らしてのセッションでした。
 寒がりで目の悪い私には、かなりつらかったです! しかし、そこはハルシオンの賑やかな面々のこと、楽しく乗り切りました(笑)。

 オランダから私の一番のお気に入りのピアノを2台運んだのは、楽しく贅沢な出来事でした。1台は私のピアノ(Walter copy by G.Tuinman, 2003)、もう一台はそのTuinman氏のコレクションである、オリジナルのグラーフ。

 ゲント市内に到着してから迷ったり、歩行者しか入っていけないところに乗り込んでしまってベルギーのおまわりさんにものすごーく怒られたり…(結局、2回その場所に迷い込んでしまった私たち、2回目は呆れられながらも”特別にここ、通してあげるから!”と言われ、なんとか会場に辿り着けたのでした・・・)。

 今年の夏にブルージュのフェスティバルで、コンサートがあり、そこでCDも発売されるみたいです。楽しみです。