「月刊 Piano」 2013年1月号


      2012年11月29日に 小金井交流センターで開催された
       第4回小金井音楽談話室 ピアノ歴史探訪
    〜 名曲が生まれた時代の音色、楽器に触れる 〜

       小金井交流センター レクチャーコンサート の演奏会評です。
 なお、執筆者の敬称などは省略させていただきます。ご了承下さい。

        【演奏曲目】   
ヘンデル :  
「調子の良い鍛冶屋」変奏曲より (チェンバロ)
バッハ :
平均律クラヴィーア曲集第1巻より 第1番ハ長調 (クラヴィコード)
モーツァルト :
5〜6歳(1761〜62年)の作品 K.1a〜5 (クラヴィコード)
*** 楽器解説コーナー ***
  モーツァルト :
  ピアノ・ソナタ ハ長調  K.545 (フォルテピアノ)
  ドーリア調による : 
    「グリーン・スリーヴス」変奏曲 (ダルシマー:演奏・青木陽子氏)
  ベートーヴェン :
     ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 op.27−2 《月光》第1楽章
                        (フォルテピアノ & ピアノ)
  ドビュッシー : 
    「月の光」 〜ベルガマス組曲より (ピアノ)



  平井千絵 (チェンバロ、クラヴィコード、フォルテピアノ、ピアノ)
  弾き比べ・聴き比べで 浮き彫りになるのは?

 実際の楽器と演奏とでピアノの歴史をたどる。
 古典鍵盤楽器から現代のピアノ、そしてピアノの源流のひとつともされるダルシマー(演奏・青木陽子)まで、
合わせて5台の楽器が並ぶ。各楽器の特色がわかり愉快。
 聴き慣れたモーツァルトの 《ハ長調ソナタ KV545》 も、フォルテピアノで演奏すると和音の変化に伴う表情の変わりようが
はっきりと目に見える。
 同じ曲を時代の違う鍵盤楽器で弾いたらどうなるか、という実験がまた興をそそる。ベートーヴェンの 《月光ソナタ》 を
フォルテピアノと現代ピアノとで弾き比べ。 音が消える速さが両者で違うから、表現の方法も自ずと変わってくる。
 驚いたのはドビュッシーの 《月の光》。 平井が現代ピアノで演奏したが、なんだか僕らが知っているピアノではない感触。
フルートやヴィオラやチェロの音色が交差する 《月の光》 は、フォルテピアノの美意識が現代ピアノに乗り移ったかのようだ。
こういうドビュッシー、大歓迎!

                            (11月29日・小金井市民交流センター)
澤谷 夏樹   

このページの先頭へ